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豊多摩南宣教協力体 「信仰年」共同企画
  第1回宣教フォーラム開催

2012年11月18日(於:カトリック下井草教会)

 信仰年にちなむ豊多摩南宣教協力体の共同企画「第1 回宣教フォーラム 信仰年を迎えて “第2 バチカン公会議 before/after”~確かめ合おう わたしたちの出発点~」は、11月18日、下井草教会聖堂を会場に開催されました。参加者は98名。まず3教会の各主任司祭の発題、各教会信徒代表スピーチ、質疑応答で進行しました。以下は司祭発題の要旨。

司祭発題要旨

 大倉一美神父(徳田)は、神学生のときに公会議が開催されていたことで、司祭生活の初めのときに、ミサがラテン語から日本語に変わるというリアルの体験をもっていることを話されました。典礼の刷新は、信者がミサをとおしてキリストによって世界のそれぞれの場へ派遣されていくことを明らかにし、『現代世界憲章』が示すように公会議は「私たちキリスト者に神が望んでいる新しい社会の建設のために働くことを、示唆し続けている」ところに意義があると強調されました。
 稲川保明神父(関町)は、第2 バチカン公会議の意義を次の10のポイントにまとめて解説してくださいました。
(1)キリストの死と復活という救いの秘義が教会のあらゆる営みの真髄であり、(2)そのキリストと出会うために聖書を中心とした霊性、典礼、教育が行われるべきこと、(3)典礼は神の民の全体がそれぞれの言語を用いて積極的に行う共同体としての礼拝であり、教会活動の源泉であり頂点であること、(4)神の民としての教会であることを明らかにした。
そして(5)司教職の団体指導性の強調、(6)各地域の教会の独自性、各文化独自の価値の尊重、(7)教会外の人々、分かれた教諸教会や教団、諸宗教の人々に近づき、彼らと対話し、協力する姿勢、(8)貧しい人々、虐げられた人々との連帯、(9)信教の自由の確認、(10)絶え間ない刷新をうたう未来志向の姿勢を打ち出した……「公会議が目指したものは『開かれた教会』となること、『福音の今日化』であり、初代教会の溌剌とした精神と活動を取り戻すことだったのです」とその積極的意義を語られました。
 西本裕二神父(下井草)は、公会議後の世代として教会の現状への反省を含めて次のように話されました。「この公会議は、教会が社会と世界から遊離し、その変動に追いつけなかったことから行われたと言われていますが、50年たって、教会はそれを克服して、現代世界に大きな影響を及ぼすことができているかというと一概にそうとはいえないと思います。司祭も信徒も公会議のことをもっと学ぶ必要があります。信仰年に求められているように、信徒も自分の信仰の価値や自分の信徒としての役割を再発見するためにも、積極的に公会議のことを学ぶことが大事ですし、現代世界が直面しているさまざまな問題に、カトリック信者が信仰をもって応えることの原則や道しるべを公会議から学ぶことができます。最近、そのような意欲的に学ぼうとする姿勢が多く見られることに期待したいと思います」